仙石線(せんせきせん)全線運転再開
東日本大震災で被災した仙石線の全線運転が5月30日に再開されます。仙台、石巻両市をつなぐ主要路線が震災から約4年2カ月ぶりに結ばれるのです。
仙石線は、仙台市青葉区のあおば通り駅から仙台駅を経由して石巻駅を結ぶJRの路線です。東日本大震災前は仙台市への通勤・通学路線であり、また松島をはじめとする観光地へのアクセス路線でした。しかし、2011年の東日本大震災による津波の被害を受け、高城町駅~陸前小野駅間が不通となっていました。「復興支援~MUSUBU~」の第一歩となった企画(被災地を訪ねて~東松島編~)で被災地を訪れた際、仙石線の線路を約500m内陸側へ移すルート変更工事が行われていました。
東松島市野蒜付近の復旧工事現場では、山間部で削った土砂をベルトコンベアーで運び、盛り土をしているところでした。長い路線を移転するのは莫大な時間と労力がかかる大変な作業だと思いました。この工事は何年もかかるのではないかと心配でしたが、運転再開が決まってホッとしました。
大きな被害を受けた東名駅・野蒜駅は集団移転が決まっている高台へ移され、新しい駅舎も完成する予定です。
以前の海岸線を走る路線から津波対策として内陸部へルート変更しましたが、被災地の方々が待ち望んだ全線再開です。仙石線の復旧が被災地の復興支援につながることを願っています。また、3月21日に石巻線(石巻~女川)が全線で運転を再開するのを記念して上野駅で「女川・石巻復興物産展」が開催されます。お近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。
被災地を訪れたメンバーが撮影した、仙石線東名駅付近に力強く咲いていたたんぽぽ
笑顔の花が、また一つ広がりますように。