11日~荒井駅からアクアイグニス仙台へ
Gold Wingでは毎月11日に被災地に寄り添い、あの日を忘れないという思いを込めて記事をアップしていきます。
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東日本大震災の津波で被災し、防災集団移転が行われた仙台市若林区の跡地に、4月21日、複合施設がオープンしました。
「アクアイグニス仙台」と名付けられた複合施設は、地元の建設会社など3社が共同で建設を進めていました。
地下1000mから湧く温泉、国内外で活躍する3人のシェフらがプロデュースし、宮城や仙台の食材を使ったレストラン、マルシェが入っています。
仙台市若林区にある藤塚地区には、かつて日本の原風景ともいえる特徴的な「居久根/いぐね」のある集落がありました。
「居久根(いぐね)」とは、屋敷の周囲を取り囲むように植えられた樹木(屋敷林)を呼ぶ、宮城県の言い方です。
今は失われてしまったその美しい風景のあった藤塚に誕生した「アクアイグニス仙台」は、藤塚の新たな営みやこれまでの文化が再び風景として紡がれる場を目指しているということです。
仙台市営地下鉄東西線の荒井駅から、シャトルバスが運行しています。
荒井駅構内には「3.11せんだいメモリアル交流館」があります。
1階の交流スペースは立体地図やスライド、図書などによる仙台市東部沿岸地域の情報発信の場、2階は震災被害や復旧・復興の状況などを伝える常設展示と東部沿岸地域の暮らし・記憶など様々な視点から震災を伝える企画展示の場です。駅直結なので、シャトルバスを待つ間や帰り道にぜひ見学していただけたらと思います。
よろしければ、Gold Wingが以前にご紹介した「11日~仙台地下鉄東西線開業から1年」もお読みください。
アクアイグニス仙台には、敷地の中に温泉棟、マルシェ棟、レストラン、ベーカリー、カフェなど7つの建物がゆったりと配置されています。
こちらは、地下1,000mから湧き出る「藤塚の湯」の温泉棟です。
1階にお土産コーナーがあり、3人のシェフがプロデュースするお菓子や調味料、雄勝硯のコースターや雄勝ローズファクトリーのルームスプレー、宮城のお米ひとめぼれを使ったお酒など、宮城県ゆかりの品物も置かれていました。
2階には温泉と和食のお店、ライブラリーカフェ、リラグゼーションなどがあります。
3階からは屋上に出られるようになっています。
屋上展望台からの眺めです。西には仙台市街地と泉ヶ岳が見えました。
東には太平洋が広がっています。立ち枯れた木が見えますが、ここにはかつて海が見えないほどの松並木があったのです。手前の方には苗木が植えられていました。
こちらの施設は、今後、災害時の避難場所としても使えるようにしていくそうです。
南側には、名取川をはさんで、かわまちてらす閖上が、近くに見えています。シャトルバスを使ってこちらまで来れば、歩いて行くことができます。
アクアイグニスのレストランは、「至高のシェフたちが監修するパティスリー、ベーカリー、和食とイタリアンで、東北・宮城の食材を使ったメニュー」。
かわまちてらす閖上のレストランは、「名取市の特産、地元ならではの味覚が盛りだくさん。和洋中が揃う、今だけここだけのとびっきりのうまいもん」。
どちらもそれぞれ魅力的ですね。
マルシェ棟では、地元で採れた野菜や果物、加工食品など宮城県内外の美味しそうなもの、珍しいものがいろいろとあり、お土産の買い物をゆっくりと楽しむことができました。
近くには、オープン1周年を迎える観光農園、「JRフルーツパーク仙台あらはま」があります。収穫体験ができる果樹畑、直売所などがあり、レストランでは地場産の果物と野菜を1年中味わえるということです。
サイクリングロードなども整備され、施設目当ての来訪者が増えているそうです。(「潮風とともに心地よく 宮城のサイクリングロード6」河北新報オンライン2022年5月9日)
仙台市海岸公園センターハウス、名取市サイクルスポーツセンターには貸し自転車も用意されています。
仙台市方面への旅行を計画されている方がいらっしゃいましたら、ぜひこちらまで足をのばしていただきたいな、と思う場所でした。
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