11日~南三陸でヒューマンノートの歌に触れる
Gold Wingでは毎月11日に被災地に寄り添い、あの日を忘れないという思いを込めて記事をアップしていきます。
今月は、宮城県南三陸町を訪れたメンバーさんの投稿をお伝えします。
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ヒューマンノート(human note)は、アーティスト寺尾仁志さんが率いる2007年に結成された700名のシンガーズです。年齢、職業を超えたメンバーで構成されていて、学校、病院訪問活動の他、宮城県南三陸町を中心に東日本大震災への支援活動にも力を入れてきました。
南三陸町には2011年5月から何度も通い、地元では一緒に歌うメンバーも生まれたそうです。
神奈川県在住の友人が歌うと聞いて、会場の南三陸さんさん商店街に向かいました。
「『被災地』で歌うという経験は、私は今回が初めてなんです。ただただ、歌の力を伝えたい、こんなに元気になるよって。私たちはいつでも共にいますよって。言葉をかけるよりも、詩があって、メロディがあって、ハーモニーがあって、そんな歌で伝えた方が聞いてくださる方が多くを感じ取ってくれる。だから、なおさら、ステージでのハーモニーもパフォーマンスもショボかったら伝わらないんです。そこは徹底して訓練してきました。伝わらなければ、単なる自己満足なだけですから。
聞いてくださる方の力になる、癒しになる、背中を押す、そんなことを目指して練習しています」
そんな言葉をいただいて、期待が高まりました。
オープニングのドリカム「何度でも」で、まずエネルギーに圧倒されました。ひとりひとり別々の人の声はピタリと重なり合って、1人の声のように言葉がはっきりと聞こえてきます。歌詞が直に心に入ってくる感じがしました。
どの曲も希望や応援を届けてくれるものでしたが、中でも南三陸のみなさんからの言葉を繋げて歌詞が作られたという曲「未来へ」は、心にしみました。
「何度も何度も飲み込んだ痛みは きっときっと優しさに変わる」のフレーズは、ひとりひとりの背景に語りかけてくるように感じられて、胸にこみ上げてくるものがありました。
最後の「フミダシテ」は、地元の合唱団、コール潮騒のメンバーが加わって歌いました。
一緒に練習したことがある曲というだけに、リハーサルをしていなかったのにメンバーに自然に溶け込んでいる様子でした。
終演後に受け取った友人の言葉です。
「今日は南三陸町までお越しいただき、ありがとうございました。歌でつながる、歌で世界を変えるという理念のもと、ヒューマンノートの音楽作りに共鳴して3年。今回、初めて震災後の南三陸町を訪問。防災庁舎の鉄骨を見て、やっと震災があったことがわかるくらい、とても綺麗に整備されていました。『忘れることを恐れる』と、語り部バスのかたがおっしゃっておられたことも頷けます。もちろん、町が復興へ向けて前進することを願っているわけですが…だから、震災の体験を語り継ぐ『語り部バス』の存在は大きいのだと思います。その方も被災されていて、当時の様子を話されるたび涙が出てくるのを必死でこらえていました。でも、戸倉小学校の生徒たちが高台にある神社に避難して、凍える寒さの中、翌日、卒業式で歌うはずだった曲を歌い続けて、暖をとった話では、涙腺崩壊。やはり、歌の力は凄いと、またしても納得!忘れないでいることは大切。みんなの思いをつないでゆく。そんなことに関わり続けるヒューマンノートのメンバーとして、また来年も伺いたいと思います」
ヒューマンノートは、大阪、京都、滋賀、神戸、東京、神奈川などに各チームがあり、メンバーを募集しているそうです。
2枚の写真はリーダー寺尾仁志さんよりいただいています。
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