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11日〜忘れない〜

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11日~南三陸311ラーニングプログラム体験

Gold Wingでは毎月11日に被災地に寄り添い、あの日を忘れないという思いを込めて記事をアップしていきます。

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南三陸311メモリアルは、防災について考え、ふるさと再生にかけた思いや支援に携わった方々への感謝の気持ちを後世に伝え継ぐために整備されました。
この南三陸3112メモリアルがほかの震災遺構や伝建承施設と違うところは、ラーニングプログラムとワークショップの機能を備えているところです。

建築家、隈研吾さんデザインによる「南三陸町東日本大震災伝承館 311メモリアル」です。エントランスとみんなの広場は無料ですが、中心となるラーニングシアター、展示ギャラリー、アートゾーンは有料です。

こちらのシアターでは、2つのテーマのラーニングプログラムが行われています。
また、ほかの部屋では、南三陸のケーススタディを活かした防災アクションを持ち帰るワークショップが、学校向けと一般向けにそれぞれ行われています。

先日、ラーニングプログラムの1つを体験してきたので、一部ですが、ご紹介したいと思います。

体験できるプログラムは日によって内容や時間帯が異なり、定員もあるので、ホームページから事前に予約をしました。
選んだのは、レギュラープログラム2「そのとき命が守れるか」です。「住民の証言映像をご覧いただき、『もし自分がそこにいたら、どう考え行動するか』を1分間の対話タイムを通じて考えます」の説明があります。

シアターに入ると、中には3方面に大きなスクリーンがありました。「ほぼ同じ映像が流れるので、見やすいものの方に椅子を動かしてください」と案内がありました。
県外からバスツアーで来ている方々や、個人客も加わって、開始時刻までに席がほぼ埋まりました。

上映時間が近づくと、鳥のさえずりが聞こえ始め、波の音も加わりました。
この辺りでもう心臓がバクバクし始めて、泣きそうになってしまい、目をつぶって「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせました。そして息を大きく吐いて、途中で退場することもできるのだからと腹をくくりました。

ラーニングプログラムを申し込むと、受付で「防災ミニブック」が渡されます。表紙は黄色ですが、中には青いページもあります。プログラムの中で、この色で自分の「はい・いいえ」を表示します。お互いの色を見合って、割合を知る場面がありました。この動作が、それからの対話に向けて気持ちをほぐすのに役立ちました。

上映された地域住民の話は、どれもが貴重なものばかりでした。
昔から何度も津波の被害にあった地域ならではの備えがありました。しかし、それが役に立たなかった現実もありました。居合わせた人々の知恵や助け合いで、困難に立ち向かった様子が語られました。

対話は、質問があり、それについて1分ほど近くの人と話すというものでした。初めの質問は「大きな揺れの後、最初にすることは何ですか」でした。

質問は3回あって、それぞれに1分ずつ対話の時間がありました。
回を重ねる度に、場の雰囲気がほぐれていくのが分かりました。対話を通して、違う視点や思いに触れることができました。

南三陸の震災遺構、旧防災対策庁舎です。
屋上に立つアンテナを越える波にのまれ、尊い命が失われた場所です。今は10mのかさ上げ工事が行われ、階段を下りた先にあります。

町役場や病院をはじめほぼ全ての公共施設が流され、おおきな犠牲があった地域だからこそ、防災について考え、備えて、命を守るすべてにつなげてほしい。その願いを強く感じるプログラムでした。

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