アイスショーレポNo.1~Fantasy on Ice 2015 in MAKUHARI ~
5月31日(日)、Fantasy on Ice 2015 in MAKUHARI の楽公演に行ってきました。
会場の幕張メッセに最寄りのJR海浜幕張駅に降りただけで物凄い人の波。FaOIに行く人だけでなく、マリンスタジアムで野球の試合もあるらしくユニフォームを着た人もたくさんいました。駅近くのコンビニにも凄い列!時間ギリギリだったので昼食を買うのを諦めました。
さて、会場の幕張イベントホールに到着すると、入ってすぐの目立つ場所にP&Gの東日本大震災義援金コーナーが設置されていました。昨年は募金箱が目立たないところにあって気づかないまま帰ってきてしまいましたが、今年はアピールばっちりです。
先にTシャツの列に並んでいたらパンフレットが売り切れてしまうという悲劇はありましたが、見に来れただけ幸せと思い席に着きました。
いよいよ開演、いつものテーマ音楽にのせてスケーターが登場してきます。羽生選手は珍しく3Aで失敗してしまいました。輪になってフィニッシュポーズをとり暗転してからすぐ、3Aの踏切を確認する羽生選手の姿が暗闇でも見えました。(オープニング終了後リンクから捌けていくときも3Aの復習をしていました。)
続いてシェネルさんの歌声でノリノリのグループナンバーです。羽生選手もノリノリでテレビ放送のとき以上に首をふりふりしていました。ステージ側で他のスケーターが反対サイドで演技するのを待っている間は、ステージに腰かけて熱唱する羽生選手。オープニングからとにかく楽しそうだったのが印象に残っています。
ソロナンバーについて、前半・後半に分けて心に残ったことを書きたいと思います。順番は思いつくままです。
前半のソロ演技のトップバッターは世界Jr.銅メダリスト樋口新葉選手です。生で樋口選手のスケートを見ると、そのスピード感にテレビ画面を通して以上に圧倒されます。14歳ながらすでにトップスケーターの貫録です。
氷上ブレイクダンサーのゲブ・マニキャンさん。初めて見たのは2013年のアート・オン・アイスでしたが、元々陸のブレイクダンサーだったらしいので、スケートは危うい感じでした。ところが今は普通に他のスケーターと一緒に群舞もこなしています。相当努力されたのでしょうね。今回のプログラムは小芝居が効いて見ていて楽しいものでした。次のフラーフープパフォーマンスとの繋ぎも見ごたえがありました。
ハビエル選手のシリアスプログラム「黒い罠」。スケーティングの上手さに目を奪われました。
アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ組の可愛いパジャマプロ。アンナさんがラノッテさんを思いっきりひっぱたいていました。競技プロのイメージとはガラッと変わって、とにかく可愛かったです。
休養から復帰するタチアナ・ボロソジャル&マキシム・トランコフ組。2人の雰囲気に合ったセクシーなプログラム。高いスロージャンプは健在でした。
安藤美姫さんは、テレビ放送のピンクのバラ衣裳ではありません。タイトなシルエットでシンプルながら格好よい衣装。この衣装は初見で、何のプログラムが来るか想像もつきませんでした。曲は「I Who Have Nothing」、既視感があるなと思ったら2012年のEx.プログラムでした。女性らしくもカッコいいプログラムで安藤さんにぴったりです。
ジョニー・ウィアーさんの「カルメン」、性別を超越した美しさでした。ブライアン・ジュベールさんの「Time」、衣装もトゥステップもTHE・ジュベ!でした。ステファン・ランビエールさん、体のラインが際立って美しい。大人の色気満載の衣装とプログラムでした。
大人の色気といえば、羽生選手の「二十歳のヴァーティゴ」をとても楽しみにしていました。席が南側だと分かったときは、例の振付けは反対側かぁとちょっぴり残念に思ったりしました。が、ところがどっこい、アナウンスされて現れた羽生選手の衣装はTシャツではなく銀のジャケット、、、2012年のEx.プログラム、ドアーズの「Hello, I Love You」でした!もう、驚きと嬉しさとドヤドヤ感に圧倒されたのとで、お口あんぐりなまま見ていました。3年前はやっとこなしている感じだったステップを軽々と余裕で踏んでいく羽生選手。楽しんでいるようにも見え、自信に満ち溢れていて素敵でした。でもTシャツにハートを描くところで手間取っていたのは3年前とあまり変わらず、なぜかほっとしました。脱いだTシャツは、散々勿体つけた後でショートサイドの高い方に投げられました。ゲットされた方、おめでとうございます。
最後も何かやりながらタンクトップ姿で目の前を通って捌けていったような気がしますが、頭が真っ白で記憶喪失です。隣の席の友達がハイドロのとき顔をクイッと上げて決め顏をしたと言っていましたが、私の脳内レコーダーには残っていませんでした。残念すぎます。
前半最後はプルシェンコ選手の新プログラム「カルミナ・ブラーナ」。その存在感に只々圧倒されました。カルミナ・ブラーナをいつか滑ってみたいと雑誌のインタビューで話していた羽生選手はどのような気持ちで見ていたのでしょう。羽生選手のカルミナ・ブラーナもいつか是非見てみたいですね。
後半のトップバッターは世界Jr.王者の宇野昌麿選手。大人っぽい新ショートプログラムを披露してくれました。最初に4T、後半に3Aとコンビネーションジャンプの攻めの構成です。滑りも昨年の全日本で見たときよりさらに一歩の伸びが出ているように感じました。
織田信成さんは「愛の夢」かと思いきや、濃グレーでキラキラしたフリルシャツで登場してきました。織田さんもテレビ放送とは別プロ、リバーダンスです。伸びやかな滑り、軽やかなジャンプ、回転の速いスピン、あんなにテレビに出ていったいいつ練習しているのでしょう。鈴木明子さんはプリンスアイスワールドでも演じた「モーツァルト」。鈴木さんも生で見るとスピード感がすごいです。
チェスナ夫妻の布を使ったエアリアル。昨年は出産のためにお休みだったそうです。このエアリアルはテレビ画面を通して見るよりも、現地で見る方が絶対的に迫力があります。ひー!とか、うわー!とか声が漏れてしまいます。
ハビエル選手の闘牛士プロは、前半のシリアスな感じとは打って変わってコミカルで、振り幅の大きさを感じました。楽のペロペロキャンディーはピンクのハート型でした。
安藤美姫さんのコラボプロ「Baby I Love You」、幸せいっぱいな感じが伝わってきてこちらも笑顔になりました。安藤さんのサルコウはいつ見ても美しいです。
プルシェンコ選手の「ムーランルージュ」腰振りがさすが本家本元という感じでした。
続いて大トリの羽生選手。コラボプロの「believe」は今日も感情こもっていました。「離さない~」のところで両手を前に差し出して滑ってくるところ、遠かったけれどこちらに向かってきてグッときました。やはり歌っていました。
フィナーレもシェネルさんの歌声で。着替えて出てきた羽生選手は綺麗に4Tを決めていました。リンクに出ていく前には、いつものように軸の確認をしていました。
フィナーレのダンスが終わり、ジャンプ大会が始まりました。こそこそとスケーター達に根回しをする羽生選手。最初に飛び出したのは樋口選手でした。ルッツが抜けて、もう一度チャレンジ。3Lzを決めて帰ってきました。次は宇野選手。サルコウにチャレンジしてきました。やはり最初は回転が抜けてしまい、もう一度チャレンジ。4S回転足らずに両足着氷でした。このあたりで羽生選手はステージ斜め後方の音響スタッフのところに何やら依頼しに行きます。
次は羽生選手に無理やり引っ張り出されたような織田さん。ちょっとスピードが足りないかなあと思いきや、ふわっと浮いて、見事に4T着氷しました。織田さんガッツポーズで大喜びです。戻ってきて羽生選手とハイタッチしていました。
次はまさかのランビエールさん。織田さんに触発されたのでしょうか。4Tチャレンジするも失敗に終わります。もう一度行こうとするランビエールさんに抑えて抑えてとジェスチャーする羽生選手。ランビエールさんはもう一回行きますが転倒してしまいました。
とても残念そうに帰ってきたランビエールさんの次は、いよいよ羽生選手が飛び出していきました。予想通りループですが、2回転に抜けてしまいました。悔しそうにもう一回チャレンジするも、また回転が抜けてしまいます。またまた悔しそうにもう一回チャレンジ、今度は4回転回り切るも転倒してしまいます。残念そうにして捌けていくと思いきや、羽生選手は体を翻してもう一度泣きのチャレンジをするようです。他のスケーターが引き返していく中、宇野選手は立ち止まって心配そうに見守っていました。助走をつけてスリーターン、今度は安全策をとって4Tか・・・と思いきや3Tも付けてきました。さらに3A、もう一回3A!何と4T-3T-3A-3Aを跳んでしまいました。でもループが決まらなかったせいか悔しそうな羽生選手。ごめんなさいしながら手を振って本当に退場していきました。ご本人は納得しなかったかもしれませんが、新しいコンビネーションジャンプを見せてくれてありがとうございます!
今年のFaOIは例年以上に楽しいショーでした。スケーターさん達もとても楽しんでいる感じで、見ている方も幸せな気分になりました。2日目までと楽公演の演目が違っていたら、宿泊付きで行きたくなってしまうではないですか!お金と時間と自由が欲しいです。あ、どこでもドアも。夢の時間をありがとうございました。(by fy)
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