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被災地を訪ねて~エピローグ~

「それでも花は咲く」

石巻の献花台に線香を添え、手を合わせた。当時の様子を伝える新聞切抜きのパネルが横に立てかけられている。
がれきは取り除かれ当時の面影を残すものは少ない。目の前に広がるだだっ広い原っぱ。
ついこの間まで人の営みがあり、子どもの笑い声があったことを想像するのは難しい。

被災地 復興支援

3年経って被災地に足を踏みいれた部外者には、被災された方の苦しみを思いやるなどおこがましいと言える。それでもパネルを見ているうちに言いようのない苦しさが突き上げ涙があふれてくる。

報道では知ることができない当時の過酷な状況、心の傷は今でも癒えることはないと、語り部タクシーの運転手さんが語る数々のエピソード。自然と羽生選手に思いをはせてしまう。

地獄絵図ともいえる状況のなか、一人のスケーターとして歩み始める覚悟はいかばかりであったか。先のまったく見えない不安、故郷を離れてからは罪悪感で身を切られる思いであったろう。わずか16歳の少年が背負うにはあまりに重い。ふと前日の凱旋パレードが違った風景に思えてきた。
10代の若者らしい無邪気な笑顔は決して当たり前に手にしたものではない。背負ってきた重石をやっと置くことが出来たのだろうか。震災の傷跡を残す風景をタクシーの中からぼんやり見ていた。

突然、色鮮やかな花の群生が目に飛び込んできて気持ちが軽くなった。凛とした佇まいやさしく勇気づけてくれる紫の花。故郷の、被災地の方には羽生選手はこの花のような存在に違いない。

被災地 復興支援